BMJ誌に英国で実施された試験の論文が刊行されました。それによると、アルツハイマー病の発症年齢の中央値は女は84歳、男は83歳で、死亡年齢はそれぞれ90歳と87歳でした。四分位範囲は2~8歳でした。当然のことながら、比較的若い患者ほど長生きでした。また、症状が重い患者ほど短命でした。
米国で実施された調査でも同様な結果が出ています。70歳で発症した女は8年、80歳は5年となっています。
これらの試験では、病状がどう進行したかが明確にされていません。同じアルツハイマー病でも中度と高度ではかなり違います。介護者や本人にとって一番重要なのは、高度アルツハイマー病の期間がどれ位続くのかということではないでしょうか。今後の報告や調査を待ちたいものです。
女 | 男 | |
---|---|---|
発症年齢 | 84 | 83 |
死亡年齢 | 90 | 87 |
生存年数 | 4.6 | 4.1 |
生存年数(四分位範囲) | 2.9-7.0 | 2.5-7.6 |
発症年齢別生存年数 | ||
65-69歳 | 7.5 | na |
70-79歳 | 5.8 | 4.6 |
80-89歳 | 4.4 | 3.7 |
90歳以上 | 3.9 | 3.4 |
注:英国に住む65歳以上の13004人を対象としたMRC CFAS調査の結果。期中にアルツハイマー病と診断された438人の生存期間を解析したもの数値は中央値。
出所:J Xie等、doi: 10.1136/bmj.39433.616678.25
発症時の年齢 | 女 | 男 |
---|---|---|
70歳 | 8.0 | 4.4 |
75歳 | 5.8 | 4.5 |
80歳 | 5.3 | 3.6 |
85歳 | 3.9 | 3.3 |
90歳 | 2.1 | 2.7 |
注:米国のシアトル地域のアルツハイマー病患者521人を対象とした試験の結果。数値は中央値。
出所:Larson等、Ann Intern Med. 2004;140:501-509
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