2009年8月1日土曜日

EUが血漿・尿由来医薬品の規制強化を検討か

90年代後半にイギリスに住んでいた頃、狂牛病事件の経緯に興味を持って調べたことがあります。その後どうなったのだろうと思い、偶々書店で見つけた『プリオン説は本当か』(福岡伸一著、ブルーバックス)という本を買いました。まだ読み終わっていないのですが、推理小説のように面白い本です。狂牛病やvCJD(変異型クロイツフェルト・ヤコブ病)の原因はプリオンなのか、それともウイルスなのか?調べていけば他の病気の解明に役立つ新しい発見が生まれるかもしれません。どちらの説を支持する研究者も、論敵を打破すべく、頑張れ!


そんな時に、欧州医薬品庁EMEAがvCJDやCJDと血漿・尿由来医薬品に関する立場表明を見直す考えを発表しました。輸血を通じたvCJD感染例や、モデル動物の試験で尿に感染性が発見されたことなどから、7年前の立場表明をアップデートする必要が生じたようです。また、05年と07年に開催された会議の結論を反映させることも目的のようです。



リンク:Concept paper on the need to update the Position statement on CJD and Plasma-Derived and Urine-Derived Medicinal Products(09年7月23日付)。10月31日まで公衆の意見を受け付け、最終的に2010年に決定する計画のようです。


この資料には何をどう変えるのか記されていませんが、検査などに関する規制を強化する考えなのでしょう。



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